ハバロフスク2003:国家・民族・宗教を超えて
8月9日:セミナー「東アジアにおける自然との共生と多様性の形成」
第2部「自然との交換〜シャーマニズムと動物供儀〜」

この記録は、企画制作チームの一員として、また実行委員会事務局メンバーとしてこのフェスティバルに参加した筆者の個人的な感想である。


斎藤君子さん(民話研究者)は「異類婚姻譚と聖なる動物の送り儀礼」について報告。ヨーロッパ、アジア、そして最後に日本の説話(鬼の子小綱)を紹介した。日本の小綱とエスキモーの子鯨はまるで双子のようによく似た存在であると結んだ。


浦川治造さん(東京アイヌ協会会長)は「クマの霊送り(イヨマンテ)のこと」について報告。最後に、人類に知恵があるならば、この地球の汚染を解決する宇宙からの掃除機を発明してはどうか、と自然との共生を訴えた。


日本とロシアの研究者を囲んで、通りを挟んでハバロフスク国立教育大学前のレストランでの昼食風景。イーストの効いたパンとよく煮込んだスープが旨かった。


ベレルトゥバ・ダリヤ・ムハナエブナさん(ハバロフスク国立教育大学)は「エベンキ民族の伝統的儀式」について報告。エベンキ族にとって最も崇拝されている動物はクマである。また騎馬民族ツングースの神話では、創造の助力者としてアカガエルが出てくる。北方少数民族の文化的思考力は、その生命活動の中で形成され、伝統的文化と自然の間のバランスを保っている。

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2003 Ippei Wakabayashi, Tokyo Japan